タイトルはこれから考えます

シンプルライフ、節約、無為、至福

学長の娘さん

昔。22歳の時、日本語教師として、とある途上国へ旅立った。

言葉も通じず、右も左もわからない中、
受け入れ先の大学(途上国の地方のため、小さな小さな学校です)が、あれこれと面倒を見てくれました。

私の住居は、公営住宅の1室(といっても、3部屋もあったけど)。
隣は学長のお宅でした。わざわざ学長の隣の部屋を当てがってくれたんですね。
言葉も通じず、買い物もままならない私のために、学長が気を使って、毎晩、食事を持ってきてくれました。
実際は学長の娘さんが来てくれるのですが、26歳ぐらいの女性でした。
で、テーブルに食事を用意してくれ、食事をいただくのですが、
食べるのは私だけんですね。
彼女は家で食べているのか、目の前で私が食べるのを見ている。
この辺、言語が通じないので(私の英語がダメなのもあったけど)、なかなか辛かったですね。
食事を用意してくれるのは、ありがたいのですが、目の前で食べるのをずっと見られてましたから。意思疎通が自由にできてれば、また違ったのかもしれませんが。
それが、最初の頃は10日以上、結構な日が続いていた記憶はあります。
途中から、それが苦痛に感じていて、態度に出ていたかもしれません。
食事を提供してもらっていて文句を言える筋合いでもないんですが、毎度、相手に見られているのはストレスでしたね。言葉が通じないので余計。

ちょっと自意識過剰になるかもしれませんが、あれから何十年か過ぎて思うところがあります。
彼女は当時、私に少し(は)気があったのかもしれません。
彼女の好みだったかは、わかりませんが、今になって、そういう感じだったのかもと、ふと思うことがあります。
私の食べてる姿をずっと見ていた彼女の目線から、そんなことを思い出されてくるのです。
(それとは別に、先進国の日本の男性とうまくいく可能性...的な外的な面も多少はあったかもしれませんが)

それから6年後近くに、また、かの国に赴き、正月に学長の家へお邪魔する機会がありました。
そこには学長の娘さん(上述の彼女)もいました。また、彼女の婚約者らしき男性もそこにはいました。わりと(日本人のような)童顔の現地の人でした。
男性の私でも「(現地の人にしては)可愛い感じの男性だな」と思ったものです。
私も22歳の時は、現地の人から「可愛い!」とよく言われていたものです。
そんなこともあり、私が赴任当時、彼女は私に多少は気があったのではないかな?
と思った次第です。
私も彼女が好みだったら、そういうルートなり、良い思い出もあったのでしょうが…
これが残念ながら、彼女は美人とは少し程遠かったんですよね...
すごく、すごく親切でいい女性ではあったのですが…